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視察報告:十日町、大地の芸術祭について
2015/08/31
- 報告者 :
- じんの博義
- 参加者 :
- おおこし勝広、高橋まさとし、じんの博義
- 研修年月日 :
- 平成27年8月12日
- 場所 :
- 新潟県十日町市
■視察の背景
地域に内在する様々な価値をアートを媒介として掘り起こし、世界に発信し、地域再生の道筋を築くことを目指した、3年に1度の世界最大級の国際芸術祭『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ』を視察、調査し、墨田区の地域再生、まちあるき観光の参考にするために視察を行った。


■調査、質問事項
- 1.
- 越後妻有アートネックレスが立ち上がったのが1990年で、2000年の第1回まで10年間の準備期間にどのような取り組みをされたのか。また当初から「10年後には地域芸術祭を開催する!」との意識で準備されたのか伺います。
- 2.
- 総合プロデューサーの北川フロム氏を選定した基準はどんな視点だったのか?(地元出身だから・・・?)
- 3.
- 限りある自治体予算の中から、芸術祭をやるためには住民理解等、大変なことが山ほどあったと思います。芸術祭実施の理解を得るまで、どのような取り組みをされたのですか?
- 4.
- 都市部に比べて高齢者人口が高く、産業も農業という里山の中に、都会的なアート、地元に住んでない「芸術家」なる人たちが突然来訪し、街のあちこちで現代アート作品を作る・催すことは地元の方にとって、当初はかなり違和感があったと思います。芸術・アートについて住民理解をどのように醸成していったのですか。
- 5.
- 開催準備段階からボランティアがかなり入ったともいます。どのくらいのボランティアが参加しているのですか。その方達はどのように集めたのですか。
- 6.
- 住民とアーティストをつなぐパイプ役はどこが担ったのですか(学芸員?)
- 7.
- 第1回以降、毎年来場者が増え、地域経済にかなり良い影響を与えていると思います。地元の経済効果(住民所得増、雇用など)について定量的な検証数値がありましたら是非とも教えてください。またその検証方法についても教えてください。
- 8.
- 来場者数、作品数、参加集落数は回を重ねるごとに増えていることはHPで認識しましたが、過去5回の推移における来場者の傾向について、わかる範囲でご提示願います。(@性別、A年齢・世代別、B外国人の国別・地域別(欧米圏、アジア圏等)
- 9.
- これまでの決算額の内訳と財源構成を教えてください(国・県の補助金、協賛金などを含めて)。
- 10.
- トリエンナーレ開催期間だけでなく、1年間を通じて地域資源をアートを通じて掘り起こし、地域再生につなげているとありますが、具体的にどのような取り組みをイベント開催期間以外で実施しているのか伺います。
- 11.
- ここまでメジャーになった最大の要因は何だと分析していますか。(SNSやHP等のインターネット、プロデューサー、ボランティア等)
- 12.
- 移住者の増加に繋がっている面はありますか?
- 13.
- 「生活芸術」中、「食」が大事とありますが、食育に関わることに変化は発生しましたか?
- 14.
- NPO法人 越後妻有里山協議機構が出来るまでの地域愛の醸成に対しての苦労と時間はどの位かかりましたか?
- 15.
- このようなアートイベントを行うようになってから今日に至るまでに住民の文化・芸術に対しての意識がどのように変わっていったのか。
- 16.
- アーティスト(いわゆる「よそ者」が地域に関わることによる効用
- 17. 空き家、廃校プロジェクトで利用した条件は?費用等も発生しましたか?
- 複数自治体で一つのイベントを行うことによる、共通理解の深化と波及効果はどうですか。
- 18.
- 空き家、廃校プロジェクトで利用した条件は?費用等も発生しましたか?
- 19.
- 有名な建築家、アーチストにどのようにアプローチされましたか?また、費用等は発生しましたか?支払い基準があれば教えてください。
- 20.
- 鑑賞できるパスポートの販売価格はどのように設定されましたか?当初より変更ありますか?変更があったらその理由は?





■所感
当初は住民、議会の反対の中、地元地域に2,000回以上足を運び、理解、協力の輪を広めてきた話を伺い、その熱意に感動した。今年で6回目、廃校、空き家利用、古民家の活用等でまちおこし、まちづくりに取り組んできたことは非常に参考になった。また、改めて芸術の素晴らしさを実感した。一緒に、案内していただいた観光交流課の課長補佐の金澤さんには心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。